おいおい、またブラックメタルと古典ロック/メタル/パンクの混ぜ物かぁ~?と特にこのジャンルをあさっていない私にさえ情報が入ってくるようになったこの手の音楽。本作はメタルの名門Roadrunnnerから発売、CONVERGEのKurt Ballouがプロデュース、BARONESSのJohn Dyer Baizleyがアートワーク……。こりゃもはやどメジャーですね。一部のメイニアがきったねえ部屋で、フヒヒッ、ヒッ、ブットンデル、ヘ、ヘ、ヘンタイヘンタイと薄ら寒い自尊心を満たすための道具として使っていたのがウソのような躍進っぷりです。ぐやぢい。

そんなわけで彼らの作品はこの手のやつらのなかでは音のほうもメジャー感があります。主骨格はハードコアパンクで、ブラックメタルは主要素じゃなくてちょい使い。たまに裏打ちツービートとトレモロで突っ走るくらいです。なんつーかパーティ感すらある。ここまで来ると「ブラックメタルの名を出すな」という黒き原理主義者たちがジャンル戦争を起こしてしまわないかと心配になります。恥ずかしながら私自身も、SLAYERのヴィンテージTシャツを着て「あ、どうも、ロック系女子っす(笑)」とネタっぽく自己紹介するきゃりーぱみゅぱみゅ支持者を思い起こしてしまい愛しさがゆえにエアベアハッグをしてしまいました。あるいは「俺『とらドラ!』とか見るしオタク系男子っす(笑)」と真のオタクたちから文学系女子をかっさらっていくチャライケ野郎を思い起こして「エアガン 改造 殺傷」でGoogle検索してしまいました。非実在だった!そんなヒトたちは!

そんな私の32ある人格のひとつ、インドネシア人留学生ヒガミ・ウランダリちゃんを封じ込めて公平な視点で聴いてみると、そりゃ良いですわ。Kurtがプロデュースしてるだけあってハードコアの肉感あふれる音になってるし、ボーカルのErlend Hjelvikが<全曲全然違うサウンドのものになってハッピーっすね>(*1)と言ってるだけあってアルバム通して飽きずに聴けるし。Relapseとかあの辺の3曲目くらいでお腹いっぱいになるマッチョ系ハードコア勢に叩きつけてやりたいです。

つうわけで「おれ、ブラックメタルに最近興味あるんだよね」とふんぞり返りたいPitchforkが褒めた作品だけ聴く系音楽通には是非オススメしておきたい作品です。いや7.2点だけど

  1. *1 THRASHHITS「Interview: Kvelertak on their new album, Meir」- 8 Mar. 2013
投稿日:2013年04月29日