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TJLA FEST記 ~”場” の作用にフェスの意味を感じた最高の2日間

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田舎ものが都心のライブに行った

Tokyo Jupiter Records(以下TJR)とLongLegsLongArms(以下3LA)の共同開催であるTJLA FESTに行きました。最寄りのデパートがつぶれて廃墟と化す程度の街に住んでいるライブ慣れしていない人物が、都心のライブハウスで行われるライブに行った率直な感想を書いていきます。

読み返してもなかなか長い文章ですが、とにかく今回言いたいことは、このフェスには「(海外招聘をふくめて)良いバンドが集まった」がゆえの “”ケミストリー”" があったってことです。フェスである意味のあるフェスだったとおもいます。

ちなみに各バンドの試聴なんかはこちらの記事でできます。

http://decayedsunrecords.com/archives/dsrfeature/tjla-fest-matomeTJLA FEST ~うるさくて黒くて激情で “アトモスフェリック” な音楽好きにおすすめのアンダーグラウンドフェス

新大久保駅

新大久保駅から韓国関係の店が多い通りをまっすぐ歩く。ハードコア/メタルっぽいフォントの黒パーカー着てるひとがたくさんいるとおもってよく見てみると「G-DRAGON」などと書いてあり、文化はちがえどセンスは同じか……。あと「人気も実力もあって女遊びするならいいけどそういうのないんだからせめてそこはマジメにやってほしい」という韓流ファン女性の声が聞こえて来たので人気と実力をつけて何もかもを許されたい。

駅の売店と自販機で2回両替して500円のコインロッカーに預けるも、マクドナルドの隣に「駅より安いコインロッカー!」があったので次回は駅より安くすませたい。

距離としては歩いて3分程度だが、土日だったからか人通りが多く、その倍はかかった。また、飲食店の間にひっそりと入口へ続く階段があるので少しわかりにくかった。

すぐ隣に有名なホットク屋(韓国のスウィーツらしい)があるため、入口の周囲にセンスある若男若女がひしめいていた。迷子になりかけていたところに、階段から欧米系の顔立ちの黒くて細い服を着た、明らかに異質なひとたちが出てきたことで場所を特定できて助かった。「あっ、ダウンフォールオブガイアみたいな顔のひとたちだ!!」と思いながら入れちがう。

入場時に「デカイエドです」「えっ」「デ・カ・イ・エ・ドです」などと少々恥ずかしいやり取りをし、2日通し券料とドリンク代500円を払って入場。

新大久保アースダム

ステージ脇の馬鹿でかいスピーカーにビビる。音響は低音重視。ギターが低音に巻き込まれて聞こえにくくなる場面が多々あった。とはいえこれ、結構メジャーな会場やバンドでも感じる現象なんだけど、聴く場所によるのかな。

前のほうは耳栓なしではツラい音量になった。耳栓をしてライブを観るなど気合いが足りぬ、精細な音に鼓膜を委ねよ」と我慢をして聴力が低下するとさらにツラいので、耳がツラいとおもったら耳栓をする。バンド関係者はだいたいみんな耳栓しているので、気おくれすることはない。ライブの音はドンシャリが多く、さらに私は8kHz以上のシャリ高音が耳に痛いので、高音カット性能が高い耳栓を使用している。でもこの日は忘れたのでカナル型イヤホンで代用。同じようにイヤホンのひとも結構いる。

床は三段になっているので、後ろでもわりと見やすい。ただ、でかいスピーカーのせいで、ステージのハシが見えにくい場合もあった。天井は低く、梁で隙間ができているという、ボーカルがそこに手をあてたり頭をハメたくなる構造(今回数バンドで確認)

休憩はライブスペースのベンチかバースペースで。ただし、バースペースのソファはほぼ団体に占拠されていた。ひとり用の高椅子はわりと空いていた。ライブスペースにあるベンチは5名くらい座れる。抵抗がなければ前述の床の段差に座って休むこともできるが、それなら壁際でも座れるだろうか。

通常は全域喫煙可のようだが、今回はライブスペースは喫煙可、バースペースは禁煙だった。非喫煙者への配慮だろう。とはいえ某嫌煙家氏によると「ライブスペースが前回ブラックメタルバンド来日のときよりも煙たくない。あとその辺でタバコ吸って床に捨てるひとがいない」とのこと。たしかに非喫煙者の私からしてもそれほどタバコくさくなかった。やはり客層が違うのだろうか。ブラックメタルこわい。ただ、一張羅のレザージャケットに “アースダムの臭い”(なんか生臭い)が染みついたのは事実で、もうこれはどうしようもないので、次回は強烈なアロマ(隠語)を焚いてみんなでハッピーになりたい。

今回は再入場可能で、タバコがツラくなれば外に退避できたので、バースペース禁煙の恩恵はそれほどなかったかもしれない。タバコの煙はそうでもなかったけど、ライブの最中にタバコを吸いながら前につめてきたり、タバコ持ったその手で写真を撮ろうと高々と手をあげたりするひとがいて、喫煙家との共存を望む私もそのときはさすがに「おまえのライフスペースを禁煙にしてやろうか」と不謹慎にもおもってしまった。

ドリンクはアルコールが500円、その他飲み物が200円前後。アルコールはいらなかったけど、ソフトドリンクだと300円くらい損をすることになり少し悔しいので、マリブミルクを頼む。「マリブミルクお願いします」「えっ」「マリブミルクお願いします」。マリブミルクを頼むとちょっと驚かれる。

トイレは年季が入っている。ふたつ並んだ男用便器。奥に個室。男用便器は背後に申し訳程度に布がたらしてあるだけでほぼ丸見え。女性はむちゃくちゃ気を遣うだろうこれ。男性も気を遣う。臭気もかなり強い。個室に入る勇気はなかった。最寄りのミニストップのトイレを使えばまだマシなのだろう。そういう意味でも再入場可はありがたい。

ただ、普段は再入場禁止のようで、「再入場不可!」みたいな張り紙がいたるところに貼ってあった。ちゃんと情報を持ってないひとは混乱しそうだ。

sekien

全体的に重心低めでかつプリミティヴな演奏。ベースボーカルのJyoji氏が録音作品よりどっしりした声を出していたのが象徴的。前述のとおり低音がもりもり出ていることもあって、かなりマッチョな印象を受ける。というかベースの弦引きちぎってたし実際マッチョだった。その筋力と曲の抒情性がうまく結びついて何ともいえない土臭さ、汗臭さがほとばしり、拳を振りあげ泣きながらシンガロングしたい衝動すごかった。ネオクラストとしても、ハードコアとしても熱い!

After Forever

メロデスとハードコアの熱い部分を混ぜたような力強い演奏。ただし、1曲1曲ごとに休憩を挟んで「久々のライブで」「体力がない」と音の雰囲気とは真逆のことを口にしていて、なんだか暖かい気持ちになる。たしかに中盤ちょっと演奏がよれているように感じた部分もあったものの、後半「belief」から続く流れは貫禄だった。低音過剰の環境にあっても各パートがそこに埋もれず、各音域でしっかり役割を果たし、短い曲のなかでまとまりのあるキメを何度も見せていた。かっこよかった。

なお、主催者のひとり水谷氏への謝辞を述べようとしてからの「水谷さん」「いねぇのかよ!」→演奏開始は本日のベストMC。

抒情が熱さにつながる点でAfter Foreverとsekienは共通しており、開幕の2バンドの流れとしてとても良かったとおもう。

STUBBORN FATHER

ここまでの熱い2バンドからするとやや異形な雰囲気がある音。リズムを維持しそうでしなさそうでするドラム。リフを刻みそうで刻まなそうで刻むベース。メロディになりそうでならなさそうでなるフレーズを刻むギター。各楽器が持つバンド感とジャム感はそれ自体でまとまりになっているけど、そこにさらに統一性を持たせていたのが、ステージを動き回り、ときに指揮者のような、儀式のような動きを見せるボーカルShige氏だった。バンド全体の音が、氏の叫びとともに何か「語っている」ような感覚を受けた。

前2バンドが作った “熱” を吸収して、独特の “激情アトモスフィア” へと変換して放出した印象。

物販で1stと2ndが売っていたので購入。おまけでステッカーを2枚もらえたのでパソコンに貼った。

あと、音チェックのための行われた怒涛の演奏のあとの静寂に、BGMのブルージーなボーカルがたまたまジャストタイミングでのっかって笑いが起きたのが本日のベストハプニング。

■【絶対不変のハードコアの核】STUBBORN FATHER shigeロングインタビュー – Guilty Forest

OVUM

この日いちばん驚いた。録音作品では、地に足のついた、解放感のあるポストロックを聴かせていたのだけど、今回は趣が違った。同じ “地に足のついた” でも、そのつけ方が完全にメタルのそれ。ポストロック的なトレモロメロディはそのままに、ミュートリフでザクザク刻むわ、ツーバスはドコドコ踏むわで、ここまでのハードコア/メタルバンドたちと比較してもまったく劣らない力強さを発揮していた。それらのバンドのファンにも訴えるものがあっただろうと予想できる。実際、予備知識なしで聴いたというブラックメタル/ネオクラスト他愛好家の某氏も「かっこよかったっす」と言ってCDを買っていた。

雰囲気としてはポストメタルに近い。ただ、過剰ともいえるメロディによる陶酔感とトレモロの柔らかい響きが先にあって、そこにメタリックな強度を足しているという点で、もとがスラッジだったISIS (the band) 勢やNEUROSIS勢とは完全に違うそれ。まさか新しいポストメタルの形をこういうバンドで聴けるとは。ひとりのシンキングマンとしてとてもとても感動した! 『ascension』は良い作品だったし、このバージョンの『ascension』、あるいはそれ以前の作品もぜひ聴きたい。

各楽器の音の分離性と演奏の丁寧さも随一だったようにおもう。これに関しては、そもそもギターが低音に巻き込まれにくい音域を主に演奏しているという点もあっただろう。

STUBBORN FATHERが放出した “激情アトモスフィア” をメタル部分で受容し、その “熱さ” の質を天上のメロディでポストロック的な熱量に変換して届けてくれた。

Years Passing

北欧の美男による、低音から高音まで万遍なく使った美しいドローン。ときおり顔を出すメロディと美声は過ぎ去った日を思い出させる。会場の音響特性もあってか、音が耳以上に身体に響く。そのため、透明な音でありながら、肉体のない「幽玄」という感じはない。なるほど、これは身体性と強く結びついた記憶だ。まさにイヤーズパッシング。

大部分の時間、地べたに近い位置で機械をいじっているだけで、演奏しているという感じはなかった。それが聴衆の態度を軟化させたのか、座ってゆらゆら聴いてるひともちらほらいた。長丁場の中盤、いい感じに、気持ちはライブ状態のまま身体を休めることができた。「ほんとにありがとう」と日本語で最後に挨拶していたけど、こちらこそほんとにありがとうだ。

OVUMによる『ascension』で浮いた身体を受け止めて癒してくれたイヤーズパッシングスパ最高でした。

COFFINS

なにしろハッキリとした低音が出ていて、各音が地面を踏みしめるような感覚が強かった。強調されたそれは巨体が前進するようなどっしりとした躍動感を生み出していて、しばしばテンポをあげたり全員参加のコーラスがあったりすることもあって、悪くて重いながらも快活さを漂わせていた。

会場の音を完全にモノにしていて、フェス後半であるにもかかわらずいきなりモッシュが起こる(それで体力消費したせいか途中観客の運動が鈍くなったかんじもあったけど)。貫禄だ。演奏途中で入ってきた欧米風のひとたちも演者を指さしながら「やべぇ(笑)」みたいに話してた(たぶん)

加入後初ライブとなるベーシストのあたけ氏がとにかく楽しそうだったのも印象に残った。サークルモッシュを煽ったりなど、音以外の面でも場を盛りあげていた。

Years Passingが記憶へといざなった肉体を受け止め、一気にこの世に引きずり戻す。精神と肉体がフル覚醒状態で、後半へ向かう。

The Caution Children(以下TCC)

“エモ”。いつか流れてきた動画で彼らが “エモ” の達人であることはわかっていたけど、まさかこれほどとは……。正直パフォーマンスに圧倒されて演奏の細かい部分は覚えていないんだけど、とりあえずめちゃくちゃ盛りあがったし、盛りあがってた。

神妙な面持ちで行われるボーカルNick氏の脈絡のない動き。その奇行に触発されるかのように、どんどんバンド全体が感情をヒートアップさせていく。繊細さかテンションの高さか、という対比でいけば、繊細さが強かった録音作品。それとは真逆の、テンションマックスのライブだった。ただ、『Unknown Lands』で聴かせた、後半に向かって徐々に昇りつめていく展開は、ライブでのこの状態を体現してもいたんだなぁ、と感慨にふけった。

あと、これは同行した “エモニスト” である某氏が発見したことなのだけど、Ian氏が演奏の最後にギターを観客に渡したあと、ステージの奥で「早く返って来ないかな……」というかんじで客席を眺めていたとのこと。そういう自分の行動に対するちょっとした冷静さ、のめりこめなさには、やはりナードという言葉が似合う。

COFFINSの有無を言わせぬ迫力によって蓄積した肉体的疲労が、ほとばしる “エモ” によって一気に吹き飛んだ。ドラムのTony氏がケガをしていて演奏曲が予定より少なかったとのことだけど、そんなこと微塵も感じさせない盛りあがりだった。

Downfall of Gaia(以下DoG)

高速部分でバンド全体がしっかり「走って」いるように聴こえた。クラストが下地となっているから、というのはあるだろう。そして、手数が多くなっても姿勢を崩さず、強弱をしっかりつけ、かつ爆撃のような音を放ち続けるアスリート型のドラムの貢献も大きいだろう。

ドラムとベースの土台に乗るのが、反響するトレモロギターのメロディと、それに3種の表情を与えるトリプルボーカル。他の音に巻き込まれずに上空で渦を巻くそれと、グオングオンと地響きのように鳴る低音成分は、太陽を遮り雷鳴を轟かせる暗雲と崩壊する地殻を思わせ、まさに「ダウンフォールオブガイア」そのものだった。

退出後にメンバーがギターアンプの電源を再度つけに来るなど、アンコールしたほうがいい雰囲気を漂わせていたのはちょっと笑ってしまった。とはいえ実際みなアンコールしたい気分だっただろう。心からの手拍子でメンバーが再登場、再演奏をして、この日は幕を閉じた。

Disrotted

2日目のオープニング。

単低音発生装置ドラム、持続型低音発生装置ギター、そこに獣じみた荒々しさを付与するボーカル。単純に低音をかますだけではなくて、振りおろす低音を軸にして、微妙に速度変化をつけたり、ドローンパートを設けたり、ギターがフィードバックノイズを駆使したり、声色を使い分けたり、あの手この手を使って低音の鮮度を落とさないままライブをやりきった。「気を失うのはまだ早いぜ」系拷問なのか。

14時開始ということもあって人は多くなかったけど、お客さんの反応が「とんでもないものを聴いてしまった」「なんて最高の昼下がりなんだ」みたいに分かれていて、真性ドゥーマー判定パッチ状態でおもしろかった。今回のナンバーワン地獄サウンド!

SeeK

むちゃくちゃヘヴィ。ギャリギャリとした音の弦楽器で鳴らされるメロディも、上体をゆさぶりながら叩かれ刻まれる低音も、筋肉がなければ出せない地声成分多めで生気あふれるボーカルも、ひとつひとつ輪郭がハッキリしており、それが組み合わさって全体として大きな「塊」となっている。圧倒的質量! それががんがん体にぶつかってくるのだから、最前列の女性たちもそれは頭を振りますわ。

途中で下手のかたが太いギターをピックを使わず弾いていることに気づいて「7弦ギター指弾き!?」と魅入ってしまったんだけど、あとあと聞いたら6弦ベースとのこと。私は弦の数も数えられないのか。

ベース的役割も果たすギターふくむDisrottedと、ギター的役割も果たすベースふくむSeeK。両者違う志向の重低音。観客を突き放すようなDisrottedが作った低音空間を観客を巻き込むようなSeeKが引き継ぎ、フェス2日目のオープニングを強烈なものとした。

■SeeK、Suguru Inomotoロングインタビュー – Guilty Forest

ghostlate

「八王子から来ました」というMCから始まったけれど、やはりアウェイだという認識だったのだろうか。それでも、暴れない低音とやや丸みを帯びた高音で、過剰なドンシャリの会場の音をうまくまとめあげ、自分たちの感情を最大限に発揮できる場を作りあげていた。

そしてその感情は、エモ。安定感のあるドラムとベースに、多重感のあるコードとメロディを駆使したギターが彩りと奥行きを加える。その構造を、裏声と地声の境を明確に行き来するボーカルが不安定にする。こうして演奏のうまさは衝動を阻まずその骨格となり、揺れるような感情が演奏に宿っていた。

そしてやはり “エモ”。自分たちの演奏に聞き入りながらゆったりと踊るベースkishimoto氏。マイクの配置にこだわりがあるsuzuki、tadaギター両氏(高位置および縦置き)。ここぞという場面で落ちる帽子。物販に行ったらメンバーがいなくて3LA水谷氏「あっ、代わりに受け取っておきますんで。あっ、値段は……」僕「ア…ア…」となっていたところに本人登場。”エモ”。(そろそろエモの濫用を嘆くひとが出てくる)

Years Passingのヘニング氏とその彼女っぽいひと(妖精)が最前列で身体を揺らしていた。メンバーのかたはヘニング氏のファンのようだったんだけど、やっぱり呼応するものがあるんだろうなあ。

低音でゆるんだ鼓膜に届く引き締まった演奏、そしてあふれ出る感情。ダウンチューニングからレギュラーチューニングへ。気持ちをあらたに中盤へ向かう。

isolate

弦楽器隊は黒々しい旋律をうねるように繰り出しているものの、スコココスコーンとぬけのいいスネアを響かせるドラムと、何よりボーカルのかたの具体性の高い煽り(「みんな金払って来てるんだろ!?盛りあがらねぇと損だろ!!」「あと2曲やります!あと2曲!!」など)を代表とする体育の成績5なノリがあって、全体として風通しのいいポジティヴな雰囲気になっていた。演奏の強度に裏打ちされたそのノリにあてられて、こちらも否応なしに身体が動く。

マイクを口にくわえての力の限り叫びは、曲の演奏とフィジカルの誇示、観客の煽りを兼ね備えていて、ハードコア凝縮のベストパフォーマンスだった。とてもかっこよかった。パクりたい!

あと、途中からベースのかたの動きが儀式めいてきて、最終的に何かに憑依されたかのようにベースをかきむしって(弦を、ではない)いて「とんでもないものを見てしまった」と衝撃を受けた。でも、どうやら今回に限ったことではない様子。

あふれ出る感情のghostlateからあふれ出る運動量のisolateへ。

■isolate、Andoロングインタビュー – Guilty Forest

THE DONOR

圧倒的フィジカル! 録音作品でも発揮されていたそれが、ライブ環境になったことでさらにさらに増強されていた。締まった低音圧を繰り出すリズム隊が誘発した上下動に、音域を行き来するギターフレーズが変化を加える。魅せるための筋肉と殴るための筋力を兼ね備えたハードコアサウンドに、場内は大いに盛りあがっていた。私も汗だくになった。

目鼻立ちがバッチリとしたドラムのRyuji氏がバッチリアイメイクをしていて、それはさながら魔眼の様相でかっこよかった。ヴ系好きとしては、脱メイクせずに、最終的に目が8つあるみたいな特殊メイクにまで行きついてもらえると嬉しい。

isolate→THE DONORという本ライブ屈指の筋力と運動を感じさせる流れで、残念ながら帰宅。

その後のTJLA

この日のYears Passingスパを経てのVampillia→DoG→TCCがまたすごかった様子。Vampilliaがハシゴ芸にTCCのボーカルを巻き込み、それに触発されたのか、彼らのライブは前日以上の暴れぶりだったとのこと。DoGもそんな両者に挟まれながらさらにいいライブを行ったらしい。

TJLAケミストリー

激情、黒い、騒がしい、アトモスフェリック、などの形容詞でまとめることはできるけれど、音楽ジャンル的に言えば、さらに地域的にも、それほど統一感があるメンツではなかった(来日バンド4つだけでも、住んでる場所も音の方向性もバラバラだ)。にもかかわらず、ここまでで触れたように、両日各バンドごとの繋がりと全体の流れを感じることができた

さらに、VampilliaとTCCの件、あるいはメタル化OVUMの件に顕著だけれど、各バンドの相互作用ないしフェスの雰囲気の作用というものを感じる場面が数あった

この2点だけでも、TJLA FESTが、海外バンド招聘以上の、かっこいいバンドを集めた以上の何かを残していったことがわかる。演奏側も観る側も、自分の「内」が組み込まれているひとつの流れのなかで「外」を感じることができた。こういうフェスが、アンダーグラウンドの裾野を広げ、将来の音楽の豊かな土壌を育むに違いない。そしてたぶん、諸先輩が過去にそうした機会を設けたことをきっかけとして、ここに集まったひとも多いんだろう。誰かの行動が誰かの行動を促す。そう、おれたちの “TJLA FEST” はまだ始まったばかりだ!

主催のTokyo Jupiter Records、LongLegsLongArms、出演バンドや関係スタッフのかたがた、来場者のかたがた、この記事に興味をもってくれたかたがたに、本当にありがとうの気持ち。楽しかったです。

http://tjlafest.com/TJLA FEST

公式サイトからのリンクで、他のかたのライブレポートや水谷氏のツアー日記も読めます。

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